「「東京都子どもを受動喫煙から守る条例(案)」に関する意見公募について」パプリックコメントが公募中、9月8日(金)までです。
私も応募してきました。常々気になっていた「タバコの害を訴える側のターゲット層の見極め不足について」です。
あなたの訴えの「ターゲット層」は?
どんな訴えかけでも、ターゲット層の見極めは大事です。
タバコの害の啓発はマーケティングじゃないし!と仰られるかもしれませんが、意見を聞いてもらおうと思ったら「相手に聞く耳を持ってもらう」もしくは「聞く耳を作る」必要があります。
今回のパブリックコメントには、私が気がついたことを応募させていただきました。
「「東京都子どもを受動喫煙から守る条例(案)」に関する意見公募について」タバコハザード対策協会代表が応募した意見
「タバコが苦手な子供は、保護者が喫煙者、もしくはタバコの害に無頓着であった場合、路上で、公共の施設で、家庭でと、タバコを避け安全に息ができる場がないでしょう。
子供の命・健康を守るために、ぜひ、一刻も早く成立させていただきたいです。
ですが、大方の予測通り「外で吸うな。家で吸うな。だったらどこで吸えば良いのか」という意見が散見されます。
これは、何も喫煙者自身だけの意見ではありませんね。
喫煙者やタバコ擁護の非喫煙者も同意見の方がいらっしゃいます。
私は個人ながらタバコの害の啓発ができないかと模索しているのですが、その過程で気がついたことがあります。
それは、タバコの害に無頓着な方には、専門家の意見をちゃんと読む気すらないこと。
そして、タバコの害を訴える側の訴え方には、ターゲット層の見極めが不足しており、ターゲット層に合わせた訴え方ができていないこと。
タバコの害、何よりもまず受動喫煙を予防するには、タバコの害に無頓着でいられる方にも、興味をもっていただき、受動喫煙による理不尽と苦しみを理解していただく必要があります。
なぜなら、いくら条例や法整備により「ルール」を整えても、タバコの害を軽視している方々が尊重するわけがないからです。
タバコに対しては、罰則や管理が難しいですから、余計ですね。
そして「受動喫煙予防」が「喫煙者いじめ」にすり替わり、果てはなぜか、喫煙者の人権侵害などという明後日の方向に議論が飛びます。
「大人の嗜好品」→
「タバコは好き嫌いの問題」→
「嫌いなだけで喫煙者にタバコをガマンさせるなんて」→
「タバコが苦手な側がガマンすれば済む話だ」→
「タバコは本来、どこでも自由に吸えなければならないもので、それを受け入れようとしているだけでタイヘンなのに文句を言うなんてヒドイ」→
「喫煙者が人権侵害を受けている」という思考を経てのことでしょう。
ですから、受動喫煙を予防したいのであれば、禁煙支援と共に、「タバコの害に無論着でいられる人」というターゲット層に、「専門的な言い回しを聞いてもらえるようになるまで、幼子に噛んで含めるような低いレベルで、他人のタバコで苦しんでいる人がいる」ということを、まず知ってもらい、理解してもらうことが不可欠なのです。
非喫煙者で喫煙者やタバコを擁護される方は「タバコが吸えないなんてカワイソウ」と仰います。
これを「他人のタバコで苦しむなんて可哀想。タバコで病気になるかもしれないのに止められないなんて可哀想」という、本来、人として正常と思われる共感能力と想像力の使い方にシフトできるよう、理解してもらうための入り口のハードルを下げる必要があるのです。
前述した私のタバコの害の啓発活動は、「タバコハザード対策協会」です。分かりやすいマンガという形で、ストレートな表現、難しい言い回しはせずに表現しています。
私以外にも、タバコの害をなくしたい、受動喫煙をなくしたいと、個人で活動している方々は大勢いらっしゃいます。
ターゲット層を見極め、それに合わせた訴え方をすれば、タバコ利権に関係なく、まずは個人レベルで受動喫煙の予防の理解が広まっていくはずです。
ぜひ、ターゲット層に合わせた受動喫煙の害の啓発に力を入れていただきたいと思います。」